Let it be 阿佐ヶ谷姉妹。
お笑いコンビの阿佐ヶ谷姉妹がブレイク中のようだ。
NHKでドラマまで始まったようだ。
言わずもがなお姉さんこと渡辺江里子さんと妹の木村美穂さんのアラフィフ独身オバハン2人組である。
地味だ。地味とも行かないまでも世間的に云う美魔女などではない。
見た目普通の人。
どこかの町内会の婦人部で漬物なんか作っていそうである。
独身ながらもその風貌からは普通の家庭の普通のオカンを感じさせる。
友人のオカンでも何ら不思議ではない。
ピンクのヒラヒラドレスを除いては。
由紀さおり・安田祥子姉妹のモノマネで好評を博すぐらいだから当然歌も上手い。キレイにハモって見せている。
そしてその狙いも上手かったようにも思う。
由紀さおり・安田祥子姉妹は郷愁の歌なんかを清らかに語らうように唄う。ジサマ、バサマお涙頂戴である。
そこは厳かさすら感じる空気だ。当然いっじってはいけない空気が漂っている。
が、その聖域を近所のオバハンのようなルックスのオバハンデュオが知らん顔で切り裂く。
そりゃ面白いわな。ずるいはそこ行くのと。
そうだよな~オバハンってとにかく我が道行くもんな~。
並んで歩いていたら、その隙間チャリンコで突っ込んでくるもんな~。
勝手に部屋掃除して、丁寧に隠してたエロ本放り出しておくもんな~。
隣の〇〇さんのとこなんて…。って羨んでると思ったら「よそはよそ。うちはうち。」と淀みなく言うしな~。
と気づけばオバハンいじりみたいになってしまったが、お二人も自らを自虐的にネタにしているようだ。
オバハンのことはオバハンが一番良くわかるのだ。そして、しょうがないじゃない、だってオバハンなんだから。と言わんばかりである。
まさにありのままである。ありのまま。あるがまま。 Let it be である。
あるがままに生きる。
ない袖は振れぬ。だからあるがままに生きる。単純明快だ。
が、単純明快が故に難しい。
いつもどこか自分にダメ出しをしている気がする。
もっともっとと追い詰めている気がする。
社会もそれを良しとしているような気がする。
そうでなければひとりここに置いて行かれる気がする。
そんな、しょうがないが言えずにいる現代人に
「こんな私たちで宜しければ。」と二人の笑いはゆっくりとじんわりと地味に染み入っているのかもしれない。
誠に勝手に失礼極まりないことを書き綴ってきたが、私も阿佐ヶ谷姉妹は好きですし、
これからの活躍も楽しみです。
そして、
朗らかに微笑むお姉さんのメガネの奥、鋭く光る眼光にちょっと恐ろしさを覚えるとともに
「もしかして…全て…目論見通り??!」とも感じるのは私だけでしょうか…。