希望は売り切れですか?

アラフォーでアダルトチルドレンで独身でおまけに失業に介護・・・。今日もつぶやく『店員さん・・希望は売り切れですか?』

打ちっぱなしに行ってきた ~異世界編~

打ちっぱなしに行ってきた。

散らかしっぱなしは怒られるのに

ここは怒られない そう、ここはゴルフ打ちっぱなし。

 

10数年前に行ったきり、人生2度目。

そう、ここはゴルフ打ちっぱなし。

 

なんで昔、来たのか、さっぱりわからん。

そう、ここはゴルフ打ちっぱなし。

 

まさに魔が差したとしか思えないがゴルフの手袋買って

一度だけ来た打ちっぱなし。

手袋が先か、ゴルフパイセンの打ちっぱなし行くぞ~!

脅迫のごとき勧誘からの、手袋だったかも覚えてないんですが

まだ、ありました。ゴルフ手袋左手用。

 

先日のメルカリ騒動(↓こちらから)で発掘し、

ohama44.hatenablog.com

で、見て見ぬふりも忍びないと、現在に至るというわけです。

そんな訳でゴルフです。打ちっぱなします。

ポッケに手袋詰め込んでいざ!

 

…到着。駐車場は意外と混んでる。“ぅわぁ…。人いる…。” 胸がざわつきます。

クラウン、BMWプリウスプリウス、俺の

上流階級め。俄然やる気が湧いてきます。

自動ドアをくぐると、“ん?こんなだっけ?” ロビー的な場所の記憶を引き出して

答え合わせをします。幸い落第点とまでは行かず、券売機の前へ。

“そそ、ここで課金してカード買って、それ出して…”

財布に手を掛けます。が、券売機には1000円、次は3000円となっています。

 

“2000円が無い”

 

時の流れをしみじみ感じつつも、“1000円で何球やねん?!100球か?“ と内心穏やかではありません。

“じゃ3000円は300球かい?”とマイルールと発券機との無言のガチンコです。

竹原さんの特許じゃけんのぉ~の世界。

 

“わしは昔から2000円=200球じゃけんのう、300球は多すぎじゃ。じゃけん、100球勝負じゃ”と、インナー竹原が言うので1000円券を従順に購入。

そして、こいつをカウンターに提出して、いざリングじゃない、打席へ。

 

が、『入場料300円になります。』カウンターでおねえさん。

“ぉお?入場料??ここは夢の国かのう?!“ インナー竹原がファイティングポーズをとるも隙を逃さず、チンへ右カウンター。しっかりKO(支払い)しておきます。

大人の対応です。

だってゴネたらモロバレじゃないですか。超ビギナーって。

バレちゃなりません。

 

 

これで晴れてうちっぱなせます。

貸しクラブを数本ささっと拝借して。

 

「手続きの長いロビーを抜けると無人であった。」

 

“あれ?人っ子ひとりいない? じゃ駐車場の車は?” 

ねぇ?教えて。川端先生?って聞きたくなりましたが良く見ると、

すり鉢場に広がった打席の端の方、夫婦らしき二人がいるじゃないですか。

に、しても、夫婦(仮)一組 < 車の台数 だしなー、でも打席は確かこんなだったよなーと、記憶をひっくり返している最中、

目に飛び込んで来たのは〈2階は打ち場ではありません〉の看板。

ー突然の問答。

 

“夫婦(仮)は?幽霊なの?まぼろし見た?“ 

今一度凝視します。脚あり。脚あり!ひとり点呼です。

“じゃスタッフさんかな?きっとそうだ。2階は打ち場ではありません。って書いてあったし、…ん、2階ってここ1階だよな…?玄関からここまで、階段なんて昇ってないぞ?ん?ん?ん?ん??

 

 

ここどこよ? 異世界かよ? じゃスライムどこよ?  

何っ、怖っ。怖、怖いわー。

 

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バグった。

もうだめだ。さっきのカウンターのおねえさんにリセットボタン押して貰わないと、と踵を返した瞬間、夫婦(仮)の逆サイド、眼下に人・人・人、1つおいてまた人。

クラブ両手にゴルフに興じる大勢の人。人の列。 

 

良かった〜。ここはここじゃん。俺は俺じゃん。良かった良かったと、意味不明な安堵に包まれます。が、同時に

“やばっ!人多い!やべ、俺超ビギナーだよ?やべーよ。バレるよ。恥ずいよ。やべーよ。”と今更ながらの事を、今更自覚してジタバタします。

ジタバタの友、インナー竹原はどこ行った?!焦りますが、さっき自分でKOしたばかりです。

“だったら、この2階だか1階だか、異世界だか、分からん場所で良いよ。むしろここが良い。うん、うん。”なんて思いますが、

夫婦(仮)の営みを邪魔してはいけませんし、営まれたらそれはそれで、球打ちっぱなしてる場合では、なくなります。

 

 

ー詰んだ。

 

 

とぼとぼと脇に見つけた階段を下ります。

無造作に握り込んだクラブ同士がぶつかって小気味よく音を立てます。

コチ・コチ・コチ・・・。

コチ・コチ・コチ・・・。

人・人・人・・・・・。

ゴルファー・ゴルファー・ゴルファー・・・・。

 

 

…到着。

上流階級の中に今、底辺がひとり。

『…青コーナー…』ふと、竹原の声が聞こえた気がしました。

 

                                

                                  つづく